My wish is... 第三話
AAAとしての仕事で今年の夏は日本と海外を行ったり来たり。
そんな中、やっとMISACHIA名義の曲『jewel』のMVが解禁になった。
二人のこだわりがいっぱい詰まったMVの感想がTwitterに溢れ、それは概ね好評で、私たちもスタッフもほっとした。
「宇野ちゃん、次の曲はどっちかっていうとかわいい系で行きたいよね」
「うん、今回セクシーな感じだったし、やっぱり両方楽しみたいよね」
千晃とはグループの仕事の合間合間に、打ち合わせを重ね、
すでに発売が決まっている次の曲のイメージをすり合わせていた。
「MISACHIAのインスタの双子コーデも人気だし、今回のジュエリーコラボも反響ありそうだね」
私たちのファンは主に10代から20代前半の子たちが多いから、Twitterやインスタグラムからの反応がすごくて、それを分析しているスタッフがそれを見て言う。
「MISACHIAのgoodsもどんなのがいいかなぁ。二人のファンって女の子が多いしやっぱりファッション系のものをちゃんと作りたいよねぇ」
私たち二人も含め、関わってくれるスタッフみんながこのMISACHIAのユニットの成功を願っていた。
この業界、ちゃんと結果を残さなければ次はない。
それは誰もがわかっていたし、今私たちがいるのはその結果なのだということをみんな知っている。
だけど結果を残さなければいけないプレッシャーの中、それ以上にみんな楽しんでいた。
私と千晃、二人を通してMISACHIAというユニットをみんなで作り上げる過程は大変ではあったけれど、それ以上にこの先の期待に胸がときめくような、わくわくする作業ばかりだった。
MISACHIAツアーの発表まであと一月。
AAAとしては初めてのドーム公演を控えていた。
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